「シワは消したいけど、笑えなくなるのは嫌だ」「眉毛がつり上がって怖い顔になった人を見たことがある」…
ボトックス注射は、シワ治療のゴールデンスタンダードとして広く普及していますが、同時に「表情が固まる(能面になる)」というネガティブなイメージをお持ちの方も少なくありません。
しかし、本来ボトックスは、正しく打てば自然な表情を残したままシワだけを消せる素晴らしい治療です。今回は、なぜ失敗が起きるのかというメカニズムと、失敗しないための正しいオーダー方法について解説します。
なぜ「表情が固まる」失敗が起きるのか?
ボトックス(ボツリヌス毒素製剤)は、筋肉の動きを一時的に止める作用があります。失敗の原因は、主に以下の3つです。
- 注入量が多すぎる:筋肉の動きを完全に止めてしまうと、当然ながら表情は作れなくなります。
- 注入位置のズレ:効かせたくない筋肉まで薬液が広がると、意図しない麻痺(まぶたが下がる等)が起きます。
- 個人の筋力の見極め不足:筋肉の強さは人それぞれです。マニュアル通りの量を打つと、効きすぎてしまうことがあります。
よくある失敗例(トラブル)
1. 眉がつり上がる(スポックブロウ)
額のボトックスでよくある失敗です。額の中央だけ動きが止まり、外側の筋肉だけが動くことで、眉尻がつり上がって怒ったような顔(ミスター・スポックのような顔)になってしまいます。
2. 目が重くなる・開けにくい
目を開ける時に無意識におでこの筋肉を使っている方(眼瞼下垂気味の方)に、額ボトックスを強く効かせると、目を開ける力が補助されなくなり、まぶたが重く感じてしまいます。
3. 不自然な笑顔
目尻のボトックスで頬の筋肉まで止めてしまうと、笑った時に頬が持ち上がらず、引きつったような笑顔になることがあります。
ボトックスの効果は3〜4ヶ月続きます。ヒアルロン酸のように「溶かす酵素」が存在しないため、一度効きすぎてしまうと、効果が切れるのを待つしかありません。だからこそ、初回は慎重な量調整が必要です。
失敗しないためのオーダー方法
カウンセリング時に、以下の点を医師に明確に伝えましょう。
A. 「シワゼロ」か「自然さ」かを選ぶ
「シワを一本も残さず消したい」のか、「表情ジワは多少残ってもいいから、自然に笑えるようにしたい」のか。この優先順位によって、注入量や打つ場所が全く異なります。
初めての方は、まずは「自然さ(マイルドな効き目)」を優先することをお勧めします。
B. マイクロボトックス(スキンボトックス)を指定する
従来の筋肉に直接打つ方法ではなく、皮膚の浅い層に微量を広範囲に打つテクニックです。
筋肉の動きを完全に止めずに、表面の小ジワだけを消し、毛穴を引き締める効果があります。額や目元など、表情への影響が出やすい部位に最適です。
MIL CLINIC OSAKAのこだわり
1. アラガン社製「ボトックスビスタ」を使用
当院では、厚生労働省が承認している唯一の製剤である、アラガン社の「ボトックスビスタ」を推奨しています。品質管理が徹底されており、薬効が安定しているため、狙った通りの効果を出しやすいのが特徴です。
2. 「リタッチ(調整)」を前提とした注入
初回は少なめの量からスタートし、2週間後に経過を見て、足りない部分に追加注入(リタッチ)する方法をご提案することがあります。一度に大量に打つよりも、失敗のリスクを限りなくゼロに近づけることができます。
ボトックスは「予防」の最強ツール
表情ジワは、長年繰り返すことで深く刻まれ、無表情の時でも消えないシワ(静的シワ)になってしまいます。
まだシワが薄いうちから、適切な量のボトックスで「シワを寄せる癖」を取っておくことは、将来のための最高のアンチエイジングになります。
「怖い」というイメージだけで避けるのはもったいない治療です。ぜひ一度、当院の「自然な仕上がり」をご体験ください。